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第55回JAIPAの集いin壱岐(2023年5月25日~26日)レポート

2023年6月05日(月) Information 広報PR部会 集い

開催日:2023年5月25日(木)~26日(金)
場所:壱岐の島ホール 大ホール
   長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触445 番地
協力:クロスモバイル株式会社
後援:長崎県、壱岐市、九州総合通信局
参加者:110名(二日間のセミナー及び懇親会の総参加者数)
開催概要:https://www.jaipa.or.jp/topics/2023/05/55jaipain.php

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会場の壱岐の島ホール
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大ホールは1,025人収容可能
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バスで会場入りする参加者をお出迎え
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入場する参加者

1日目(5/25)

 集いの初日は14時30分からイプリオ松下さん司会のもと、JAIPA久保会長の挨拶から始まり、次いで来賓として地元壱岐市の白川市長のご挨拶をいただきました。
久保会長からは、まずはJAIPAの集い開催に携わった方々への感謝の言葉があり、プログラムは壱岐市の取り組みなど理解を深める場として活用いただきたい点を話しました。

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JAIPA久保会長

続いて壱岐市の白川市長からは壱岐市が焼酎発祥の地であり、神々の島、自然、グルメほか様々な特徴があること、それと同時に光ファイバー網を全世帯に整備され、島内のテレワーク環境を充実させているなど積極的にITを取り入れている点などについてお話しいただきました。

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壱岐市 白川市長

14時45分からは長崎県壱岐市東京事務所の篠原一生所長より「エンゲージメントを切り口とした共創人口増加策」と題して講演いただきました。
壱岐は25年先の日本の高齢社会のモデルであり、日本の市町村の人口の中央値にも近いという点でこれからの時代に求められる社会のベンチマークモデルになりうるということ、また壱岐が抱える多くの社会課題の解決を壱岐に共感や愛着を感じて主体的に活動していただける企業などと連携して行うSDGsモデル事業を展開し、Give&Giveの関係性共創人口を増やしていくことで持続可能な地域を目指して日本の未来に貢献していきたいということを、お話しいただきました。

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壱岐市 東京事務所 篠原一生所長

15時10分からは全国で水産DXに取り組んでいるオーシャンソリューションテクノロジー株式会社の水上陽介代表取締役より、「水産DXとサービス化思考」について講演いただきました。漁業従事者の高齢化が進む水産業の市場において、ブロックチェーンプラットフォームを水産業へ応用した持続可能な水産業への転換を推進されている中で立ちはだかる水産資源の保護、収益性の向上、事務負担の軽減を解決するためのDXの取り組みや考え方についてお話しいただきました。特にDXは、水産業を持続可能にするということを実現すると同時に、手書きの操業日誌を自動化したり最適な漁場を選定してくれるなど、 漁業者にとって日常的なメリットがないと浸透できないというお話が非常に印象に残りました。

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オーシャンソリューションテクノロジー株式会社 水上陽介代表取締役

16時10分からは、旅の輪九州株式会社の戸田慎一代表取締役より「これからの離島ツーリズムの未来を考える~離島観光こそこれからの日本を支える~」について講演いただきました。旅の輪九州株式会社は、日本初の島たび専門の旅行会社であり、戸田氏は学生時代に添乗員のアルバイトを通して壱岐に出会ってから30年以上、感謝の言葉"ありがとう"作りをしたいという理念のもと壱岐・五島・対馬を中心に離島ツーリズムの発展に貢献されているということで、たくさんの離島の魅力を紹介してくださいました。

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旅の輪九州株式会社 戸田慎一代表取締役

17時20分からは「壱岐焼酎と壱岐発のクラフトビール」という題目でアイランドブルワリーの原田知征代表に講演いただきました。壱岐は麦焼酎発祥の地として知られ、7つの蔵元で焼酎が作られていますが、そこに、新たに2021年、新鮮な海の幸に恵まれた壱岐の特徴を活かした「魚に合うクラフトビール」が誕生。壱岐焼酎に使われる「白麹」を使用した "壱岐らしさ"がいっぱい詰まったクラフトビールで地域の活性化に貢献されているというお話を聞かせていただきました。

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アイランドブルワリー 原田知征代表

 初日の最後はバスで場所を移動し、地元では結婚式場として有名なステラコート太安閣にて懇親会が行われました。席順はランダムに決められ、参加者のみなさまにはより多くの方と交流していただくことができました。

 クロスモバイル株式会社の秋山卓司代表取締役の乾杯ご発声で始まり、長崎県壱岐振興局の小畑英二局長のご挨拶。前回同様に貴重な日本酒をご提供いただいたNTT東日本さん、NTT西日本さんからのご挨拶や今年のクラウドカンファレンスの実行委員からの自己紹介が続き、締めは立石JAIPA副会長でした。
 地元の新鮮な雲丹などの魚介類や壱岐牛、焼酎を楽しみ参加者の皆さんの会話も盛り上がっていました。

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クロスモバイル株式会社 秋山卓司代表取締役
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長崎県壱岐振興局 小畑英二局長
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東日本電信電話株式会社相互接続推進部 田中康之部長
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西日本電信電話株式会社相互接続推部 田中幸治部長
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クラコン実行委員
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JAIPA 立石副会長

2日目(5/26)

集いの二日目は9時30分、4月から長崎県企画部デジタル戦略課に着任された井手潤也課長の講演「長崎県離島地域におけるデジタル化・DXの最前線」より開始しました。
長崎県の生産年齢人口が2040年には総人口の半数を下回るとのことで、ICTの利活用による地域課題の解決・生産性の向上が必要という危機感が共有されており、県と県内21全市町が一体となってデータ連携基盤を整備していることをご紹介していただきました。
また、長崎の特徴的な立地環境による課題をドローンを中心とした空モビリティが解決する事例として、医療用医薬品の物流事業において既に商用運用開始されているというのは驚きでした。

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長崎県企画部デジタル戦略課 井手潤也課長

10時00分から、昨年入会した株式会社Jストリーム プロダクト企画部の高見澤信弘部長より会社紹介とISPに優しいコンテンツ配信についてご紹介いただきました。Jストリーム社は動画配信プラットフォーム、CDN、インターネットライブ事業を提供されている会社でJAIPAではコンテンツ/CDN-WGに参加されています。Jストリームとして考えているコンテンツ配信の形は、視聴者の近くにキャッシュをおき、そことうまく接続してより高い視聴品質を保つこと。この実現のためにJAIPAの活動の中で議論を継続していきたいとのことです。

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株式会社Jストリーム プロダクト企画部 高見澤信弘部長

続いて、今年の9月21日(木)に開催されるJAIPA主催「Cloud Conference 2023」の羽岡実行委員より開催概要と協賛のご案内がありました。「Cloud Conference」は過去3年間コロナの影響でオンライン開催が続いていましたが、今回は初の試みとしてハイブリッドで開催されます。「Cloud Conference」の特長として、経営層や管理職の参加者が多いため、その方々をターゲットとしたコンテンツを多数用意されるとのことです。ご興味のある方はぜひご参加ください。

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「Cloud Conference 2023」羽岡実行委員長

10時20分からは我らが広報PR部会の集い参加メンバーより、昨年度のJAIPA総会からの活動報告を行い、今後もより一層JAIPA会員の皆様と一緒にJAIPAの認知度向上に向けて活動をしていくにあたってのご協力のお願いと新規部会メンバーの募集をさせていただきました。

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JAIPA 広報PR部会

10時40分からは本集いのプログラム委員でもあるNTTコミュニケーションズ株式会社の情報セキュリティ部 小山覚部長より「サイバーセキュリティ最前線-サイバー安全保障×ISP-」の題目で講演いただきました。
非公開情報が含まれているため詳しい記載は避けますが、日常的に行われているサイバー攻撃の実態やISPが意識する点など非常に貴重な情報を共有いただきました。

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NTTコミュニケーションズ株式会社情報セキュリティ部 小山覚部長

11時40分からは「地域活性化に資する地域コミュニティのあり方を考える」と題し、株式会社グローバルネットコアの金子康行常務取締役に講演いただきました。金子氏はもともと東京の鉄道系インターネットの会社で仕事をされていましたが、2004年に地元の新潟に戻り、グローバルネットコアで働きながらENOG(Echigo Network Operators' Group)ENOG)」やEchigo-IX立ち上げなど様々な活動を通して、地域活性化に取り組まれているとのことです。

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株式会社グローバルネットコア 金子康行常務取締役

13時50分から「ブロードバンドをユニバーサルサービスと位置付ける改正電気通信事業法の施行について」と題しまして、総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課 柳迫泰宏調査官より講演いただきました。
長崎県ほかの離島地域を含む不採算地域などで、総務省の掲げる2027年末までのFTTHの世帯普及率99.9%達成という目標に対する整備遅れの解消を目的に、令和4年電気通信事業法改正にて一定のブロードバンドサービスを基礎的電気通信役務(ユニバーサルサービス)に位置付け、ブロードバンドサービスを安定提供を確保するための交付金制度の創設が追加されたというご説明をいただ きました。
この交付金は、FTTHまたはCATVのHFC、ワイヤレス固定ブロードバンド(地域BWAやローカル5G )などが対象となり、不採算地域のブロードバンドサービスの維持だけでなく、未整備地域の解消促進や民設民営への転換促進が期待されるとのことで、地域課題を解決できる制度として今後の動向のチェックが必要だと感じました。

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総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課 柳迫泰宏調査官

続いて「REIWAプロジェクトと初等中等向け教材配信への取組み」という題目で、NTT東日本株式会社ビジネス開発本部の金子真一氏より、NTTの人材などのアセットを地域の方に活用いただきながら課題解決を目指す「REIWAプロジェクト」について講演をいただきました。その後、NTT東日本株式会社ビジネスイノベーション本部の水本武志氏より、政府のGIGAスクール構想によって整備された1人1台端末と、令和7年度に向けて検討している新たなICT環境整備方針に基づき取り組まれている初等中等教育における「令和の日本型学校教育」の実現に向けた教育ICT環境整備を行う取組みについて、講演 いただきました。
最後は、「コミュニケーションプラットフォーム(CPF)を用いた音声による各種サービス連携について」という題目で、NTT西日本株式会社バリューデザイン部の倉田陽平氏より、ユーザーインタフェースと生活を支えるサービスやシステムをAPI連携するコミュニケーションプラットフォームサービスについて講演いただき、NTT東西各社にそれぞれのDX推進に関する取り組みについてご紹介いただきました。

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NTT東日本株式会社 金子真一氏

最後の休憩ののち、JAIPA立石聡明副会長をモデレータとし、壱岐市ケーブルテレビを運営している光ネットワーク株式会社壱岐支店の山下春幸支店長、長崎県の小値賀町にてマイクロ無線によるブロードバンド実証試験を行っている阪神ケーブルエンジニアリング株式会社の宮川修一取締役、対馬市CATV運営会社の株式会社コミュニティメディア米田利己代表取締役の4名が壇上にて、総務省の柳迫調査官がオンラインにてご参加いただき、「離島のインターネット事情」とうテーマでパネルディスカッションが行われました。
このセッションには地元の壱岐市ケーブルテレビのカメラが取材に入りました。
各社の事業内容や最近のトピックをお話いただいたほか 、コミュニティメディア様からは動画・Web制作以外にメタバースの空間づくりを離島で受託できるような人材の育成に力を入れている点、阪神ケーブルエンジニアリング様は雨天時でも切断されないマイクロ無線を使った離島のインターネットについて、光ネットワーク様は台風などでの災害時に離島であるが故の悩みや今後予定している対応策などについても共有いただき 、皆様から非常に貴重なお話を伺うことができました。

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プログラムのトリは、JAIPA立石聡明副会長より今年の10月8日(日)~10月12日(木)に京都で開催されるIGF(インターネット・ガバナンス・フォーラム)の紹介が行われました。IGFは、インターネットに関する公共政策課題について、国連主催のもと、政府、民間部門、技術・学術コミュニティ、市民社会等の対話が行われる場です。IGF開催期間中、JAIPA独自のサイドイベントも企画予定とのことで、詳細が決まりましたらご案内させていただくとのことでした。

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JAIPA 立石副会長

最後にJAIPA常任理事で地域ISP部会長の晋山氏より、たくさんの方に参加いただいたことへの感謝を述べ、次回開催地の岩手について告知を行い、閉会の挨拶を締めくくりました。

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JAIPA 晋山常任理事

全てのプログラムは終了し、二日目の懇親会はバスで「筒城浜ふれあい広場」まで移動、JAIPAの福智理事の乾杯のご発声で始まりました。参加者の皆さんでバーベキューを楽しみました。

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会場の筒城浜ふれあい広場
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JAIPA福智理事
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以上、盛況のうちに、二日間の集いは閉会となりました。

■メディア掲載
新聞
 壱岐新聞(2023/6/2発行)
 壱岐新報(2023/6/9発行)
放送
 壱岐市ケーブルテレビ(コミュニティチャンネルにて)

本件に関するお問い合わせにつきましてはJAIPA事務局宛にご連絡いただきますようお願いいたします。
JAIPA事務局:info@jaipa.or.jp(@マークを半角にしてご利用ください。)

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