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現在、主に使われているIPアドレスは、「202.229.5.177」といった数字です。これは、3桁の数字が4ブロックに分かれた構成になっており、ひとつのブロックの数字は、0〜255(256個)までと決められています。256というと中途半端な数字のように思えるかもしれませんが、コンピュータにはとてもキリのいい数字なのです。(コラム参照)
 この「3桁の数字×4ブロック」で表記する方法を「IPv4(インターネットプロトコル・バージョン4)」と呼びます。バージョン4の名のとおり、4番目に制定されたルールです。ただし、1から順番に使われたというわけではありません。IPアドレスに限った話ではありませんが、制定されたものの普及しないこともあります。ですから、難しく考えず「いま使われているIPアドレスのルールはIPv4」と覚えておきましょう。
 いまのところ、単に「IPアドレス」と書いてある場合には、このIPv4ルールのアドレスを意味します。
 
コラム 〜256はなんでコンピュータでキリが良いの?
パソコンのデータは、0と1の2進数で構成されています。この0と1の2進数で、1ビットといいます。そして、1ビットが8つ集まると、1バイトと言われるようになります。
1ビットが8つ。つまり、2の8乗が、1バイトになります。
2の8乗というのは、2×2×2×2×2×2×2×2=256
コンピュータは情報の記憶や処理、伝達をバイト単位で行なうことが多いため、1バイトである8ビットがコンピュータでは非常に扱いやすい数字ということになります。
コンピュータの中に搭載されているメモリが512MB(256×2)であるなど、至るところに256に関連した数字があるので、探してみるのも面白いかもしれませんね。
 
 
IPアドレスは、数字の羅列です。この数字の範囲が決まっているので、割り当て可能なアドレス数の上限も決まってきます。IPv4は「3桁の数字×4ブロック」で、約43億個になります。
43億というと途方もない数字に思えますが、実際にはそうでもありません。
地球の人口は約60億人。IPv4では、すべての人にIPアドレスは割り当てられないのです。インターネットは、個人のパソコンだけでは成り立ちませんから、他にもたくさんのコンピュータが必要になります。
 会社のパソコンもインターネットにつながっていますし、携帯電話もインターネットに接続できるのが当たり前になってきました。そうすると、ひとりで何個ものIPアドレスが必要になります。そう考えていくと、43億は決して多い数字ではないのです。
 実際、IPv4のアドレスは、2010年には使い切ってしまうと言われています。IPv4のアドレスがなくなってしまうと、それ以降新しいコンピュータはインターネットに接続できなくなってしまうのです。
 
 

 
かつては、IPv4でも十分対応できると考えられていましたが、インターネット人口の急増・ネットにつながる機器の急増により、IPアドレスの不足が懸念されています。
 
 
実際には、もうIPv4のアドレスでは数が足りなくなっていると言えるかもしれません。しかし、それでも現在私たちがインターネットを使うことができるのは、いろいろと「少ないアドレスでもうまくやっていく仕組み」を作って、それでしのいでいたからなのです。
 例えば、ご家庭でブロードバンドルータを導入されている方ならば、「192.168.0.1」などというIPアドレスを目にしたことがありませんか? 実は、このアドレスを持つコンピュータは、世の中に膨大な数が存在しています。これは「プライベートアドレス」と呼ばれるもので、家庭内LANなど、限られたネットワーク内でのみ使うことができるアドレスなのです。ですから、いたるところでこのアドレスが重複して使われているわけですね。
 そして、インターネット上で通用するアドレス(グローバルアドレス)を持っているのは、プロバイダのルータだけです(会社のルータや一部家庭で使われているルータにもグローバルアドレスが割り振られている場合があります)。実際にはたくさんの機器がつながっていても、インターネット側から見ると1台のコンピュータとして取り扱われ、インターネットから送られてきたデータも、そのルータが再度振り分けることになります。この仕事のことをNATと呼びます。
 IPv4は、アドレス数が少ないがゆえに、こうした裏技的なテクニックが必要だったのです。しかし、これはあまり効率のよいことではありません。そこで必要となってきたのが、「どんなに使っても、問題にならないくらいアドレスの数がある仕組み」です。
 
 
 
 
ビット【びっと】
  bit。binary digit(2進数)の略。2進数は「0」と「1」の2つの数字だけで表記する。0の次が1、1の次が10(10進数の2)、10の次は11(10進数の3)…となる。
コンピュータは、「電気が通っている/通っていない」または「磁気化されている/磁気化されていない」といった2つの状況しか区別できません。電気が通っていない=0、電気が通っている=1というように解釈します。
デジタル家電を含めたコンピュータは、すべて0と1だけで計算をしているのです。
   
バイト【ばいと】
  Byte。情報量を示すための単位。ほどんどの場合、1Byteは8ビット(2進数の8桁)を意味する。情報量としては、1Byte=アルファベット1文字(半角)と考えればいい。日本語の文字は1Byteでは収まらないので、日本語1文字(全角)=2Byteになる。テキスト形式のファイルでは、その計算通りのファイルサイズになる。つまり、テキストファイルのサイズが500Byteなら、アルファベット500文字(または日本語250文字)ということになる。
   
NAT【なっと】
  ネットワーク・アドレス・トランスレーション(ネットワークアドレス変換)の略。
ひとつのグローバルなIPアドレスを複数のコンピュータで共有する技術、またはそのための装置やソフトウェアのこと。
グローバルなIPアドレスを外線番号、プライベートなIPアドレスを内線番号と考えるとわかりやすい。外線番号にかかってきた電話を、内線の電話に振り分ける交換手のような仕事をしているのがNATである。
   
   
 
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