TOPへ 社団法人日本インターネットプロバイダー協会
イベント一覧
|更新日:2010年07月20日
TOP>事業内容>>イベント一覧
 

地域ISPの集い in 島根

 
■日時:
2009年2月13日(金)10:00〜/18:00〜懇親会
 
■場所:
益田市 保健センター
http://www.city.masuda.lg.jp/soshiki/150/detail-981.html
 
■主催:
社団法人日本インターネットプロバイダー協会 地域ISP部会
 
■スケジュール:
9:00〜 受付開始  
10:00〜10:05 開催挨拶 部会長挨拶
10:05〜10:50 セミナー 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の改正について」
総務省 消費者行政課
10:50〜11:35 セミナー 「特定商取引に関する法律の改正について」
有限責任中間法人ECネットワーク 理事 沢田 登志子氏
11:40〜12:10 セミナー 「IPv4枯渇対応タスクフォース内のアクションプラン支援の紹介」
株式会社電算 菅沼 真氏
12:10〜13:20 昼食  
13:20〜14:20 セミナー 「田舎暮らしのデザイン」
株式会社石見銀山生活文化研究所 松場 登美氏
14:20〜15:20 セミナー 「奥出雲町安全安心生活サポートシステムの運用で分かった事」
奥出雲町 坂平 海氏
15:20〜15:30 休憩  
15:30〜17:30 パネル
ディスカッション
「NGN接続方式について(仮題)」
有限会社マンダラネット  立石 聡明氏(司会)
株式会社電算  菅沼 真氏(パネラー)
ニフティ株式会社  木村 孝氏(パネラー)
NECビッグローブ株式会社  岸川 徳幸氏(パネラー)
18:00〜 懇親会  
 
■レポート:
 今回で28回目を迎えた「地域ISPの集い」を2月に島根で行いました。
東京からの直行便は1日一便、大阪伊丹経由で一便あります。毎月1回行われる地域部会に毎回きていただいているマイメディア(いわみインターネット)の方々の苦労が・・・よくわかります。そのマイメディアの皆様方にご協力いただき、集いの準備を含めて、前日から当日、翌日と三日間にわたってお世話になりました。毎日の忙しい業務の中を講演者の手配、会場手配等、大変だったことと思います。この場を借りましてお礼申し上げます。

 集いが行われたのは、2009年2月13日(金)10:00〜(9:30〜受付開始)場所は、益田市 保健センターで、1日開催でした。講演のポイントと質疑応答を中心にレポートいたします。

1.「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の改正について」
     …総務省 消費者行政課  迷惑メール担当 戸部 絢一郎氏

  • 迷惑メールは、依然減っていない。利用者が不快であったり、個人情報の漏洩の不安を抱えている。また、事業者にとっては、電子メール全体の約80%が迷惑メールといわれ、大量の電子メールの取扱いに係る設備の増設、設備運用体制増強等のコスト負担、迷惑メールの受信や正当なメール遅延に関する利用者からの苦情への対応によるコスト負担がかかってくる。あるISPの事例をもとに説明があった。
  • 日本と海外における迷惑メールの内容は、日本は86%が出会い系やアダルト関係だが、海外はインターネット、金融関係が多く、出会い系・アダルト関係は4%とわずかである。
  • 迷惑メール発信国としてのランクは、OP25Bの促進を始めたことにより日本は2007年より減っている。また、国内発よりも海外発の迷惑メールが多く、特に中国からがダントツに多くなっている。財団法人日本データ通信協会が平成20年3月にとりまとめた「迷惑メールが日本経済に及ぼす影響の調査」では、生産面への被害、ISP等における投資、事業所・行政機関等における投資、消費者における消費として、経済的な被害額は年間8,000億円以上にのぼると発表された。
  • 特定電子メール法は、平成14年に成立、平成17年に対象拡大・罰則強化として改正が行われた。附則第7条で、施行後3年以内に「法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」旨を規定している。本年度が改正の年にあたる。
  • 平成19年7月から「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」を開催し、同研究会の中間とりまとめ(平成19年12月)を踏まえ、改正法案を取りまとめ、国会提出。平成20年5月30日に原案どおり成立。6月6日公布(平成20年法律第54号)、12月1日施行とされた。
  • 主な改正内容は大きく3つ

続きは・・・(後日up予定)

2. 「特定商取引に関する法律の改正について」
     …有限責任中間法人ECネットワーク 理事 沢田 登志子氏

  • ECネットワークは、eコマースのトラブル相談の場。もともとは経済産業省でやっていた。
  • 今回は特電法と同じ時期に特定商取引に関する法律の改正が行われたため、その説明をする。
  • わかりやすい画面表示・確認画面設置の義務づけを2000年に改正、広告メール規制=オプトアウト、『未承諾広告※』の表示義務、拒否した者への再送信禁止を2002年改正。今回は、指定商品制廃止→原則として全ての商品・役務が対象、広告メール規制→オプトイン+記録保存義務、原則として8日間の返品が可能になった。
  • 改正され、オプトイン規制になった後の効果はあまり期待できないのではないかと思われる。改正は訪問販売が中心になっているように見られる。
  • 指定商品性が廃止になり、すべての商品がこの特定商取引法の対象になることになった。ただし、別の法律で規制されているもの(金融・電気通信事業)は抜けることになった。
  • 規制対象は、通信販売事業者で、2008年6月成立12月1日施行で、主な内容は、「承諾のない電子メール広告の提供禁止」「承諾・請求の記録保存義務」「オプトアウト方法の表示義務・オプトアウトした消費者に対する送信禁止」「メール広告受託事業者に一括して委託する場合の義務免除」「罰則強化・主務大臣の指示」である。
     

(1) 承諾のない電子メール広告の提供禁止

  • 電子メールの範囲は、通常の電子メールに加え、携帯のSMSも規制対象に追加された。
  • 適用除外されるものは、
    消費者からの請求に基づく場合・・・メルマガ等
    契約内容や契約履行に関する通知に広告が含まれる場合
    *特定の取引に伴うやり取り(注文確認・発送通知など)は当然OK
    *フォローメールは、その性質による
    消費者の利益を損なうおそれがない場合・・・フリーメール等
  • 承諾・請求のあり方
    消費者が容易に明確に認識できるものである必要(→ガイドライン)。
    アドレス入力過程で認識できるよう、送信ボタンの近くに掲示するなどが必要・・・利用規約の中では不十分。
    デフォルト・オン(あらかじめ「配信OK」にチェックが入っている)でも良い。「メールを希望しない場合はチェックを外してください」等の注意書きがあればなお良い。
    懸賞や無料情報サービス等の利用条件としてアドレスを記入させる場合は要注意。
    第三者の企画を利用する場合も要注意。
    注文するところにメールを送って良いかという一文をいれて、承諾をとる。

(2) 承諾・請求の記録保存義務

  • 保存すべき記録
    個別の承諾・請求があったことを示す書面又は電子データその他の記録
    ただし、(保存期間が長い分保存すべき記録のほうを緩和措置が執られた)
    1)画面上の定型フォーマット等から自動的に送信先リストを作成している場合で、
    2)消費者の意に反した請求・承諾が行われないよう表示している場合は
    →その定型フォーマット等の方法を示す記録及びそれを用いた時期を示す記録で代替可能
  • 保存期間は電子メール広告を行った日から3年(公訴時効の期間)であり、特電法より長い。

続きは・・・(後日up予定)

3. 「IPv4枯渇対応タスクフォース内のアクションプラン支援の紹介」
     …株式会社電算 菅沼 真氏

  • IPv4枯渇対応タスクフォースとは、総務省とテレコム13団体で2011年初頭に枯渇するということで、2008年9月に設立。現状は16団体と総務省の17団体になっている。月に1回の会議をしている。タスクフォースには6つのWGが立ち上がっている。本日はアクションプランWGの話をする。
    http://kokatsu.jp/blog/ipv4/
  • 別途総務省からは、2008年6月にIPv6への円滑な移行の報告書が公開されている中のアクションプランのひな型がある。NGNとIPv6に関して方針が合意されているところから始まり、2010末にIPv4枯渇であると報告されているので、ここを目指して対応していこうというもの。
  • 今回WGで検討したアクションプランは、IPアドレスの枯渇に向けたアクションプランで標準的な対応を想定したもののプランが出されている。ビジネスモデルとか実際に沿ったものを立案することになり、2月12日に公開できることになった。
  • IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2009.2版
    http://www.kokatsu.jp/blog/ipv4/data/090217_v4exh_actionplan_jp.pdf

続きは・・・(後日up予定)

4. 「土地からの授かりもの」
     …株式会社石見銀山生活文化研究所 松場 登美氏

  • 「授かりもの」は母の口癖。悪いことがあってもそれは乗り越えられるからあなたに来た授かりもの。良いことがあったらそれは自分の力ではなくて、天からの授かりものと育てられてきた。
  • また、嫁いだ時に言われた言葉は、「草の種はたとえ落ちたところが岩の上であっても根を下ろさなければならない。」だった。20年以上たった今では、厳しい岩の上なのかそうでないのかは自分の心持ちひとつである。と思っている。
  • 嫁いできて働くことが楽しくて今までやってきた。難しい持論など何もないが、この二十数年を話したいと思う。
  • ものをはかる物差しは自分で作るべき、標準のものさしは世の中にあるけれど自分なりのものさしを作ったほうがいい。
    1. 地域住民としての生き方(価値のものさし)
    2. 企業としての生き方(美のものさし)
    3. 個人としての生き方(幸せのものさし)
  • 松場さんが嫁いで来て、この島根県大森町でどんな暮らしをしたか、それによってどんな町おこし、地域活性化になったか。ワークステーション(本社)を建てるところから松場さんの思いを含め、そして映像を拝見しながらお話しをお聞きしました。
  • ものを作って行商するところから始まった。今では年商10億の企業となった。町おこしとか地域活性のためにやったものではなくて、人生のため、会社のためにやっている。それが自然に地域活性化になっていった。町おこしにもなっている。
  • 便利な都会に住むことになると人は経済学者になり、田舎に住むと人間は哲学者になるという話がある。こんな田舎に住んでいるからこそ、これからどうしたらいいか、どうしなければならないかを前向きに考えていくようになるのではないか。
  • 工業化時代は均一にいいものができるのが、今は心の時代である。心の時代に求められるのは信じられるか信じられないかである。それは友達同士でもあり、メーカーであったり、企業であったりするものである。

続きは・・・(後日up予定)

5.「奥出雲町における高齢者等の安心・安全生活サポート事業」の取組み奥出雲町安全安心生活サポートシステムの運用で分かった事」
     …奥出雲町 坂平 海氏

  • 平成20年12月現在で、奥出雲町は人口:15,641人、世帯数:5,028、高齢化率:34,55%、総面積:368.06平方キロメートル、条件不利地域等:過疎、辺地、山村、豪雪、特定農山村、奥出雲町がCATV事業者及び電気通信事業者
  • テレビ電話を活用し、急速に増えつつある高齢者世帯に対し声がけ・見守り体制と訪問看護体制や、かかりつけ医師と中核病院である町立奥出雲病院とも連携しながら高齢者の生活支援体制と、初期治療の体制を確立する。また、警察署、消防署、保育所、幼稚園、福祉事務所、町内事業所等にも端末を配置し、子育て支援のために相談窓口や防犯・防災面にも活用しネットワークを構築することで、安心安全なまちづくりを進める。「地域ICT利活用モデル構築事業」のプロジェクトを開始した。
  • 「奥出雲町高齢者の安心・安全生活サポート事業」として、地域の課題の「高齢化・衰え・不安・孤独→福祉・医療サービスの需要拡大」「少子化・支え手と高齢者数の逆転→マンパワー不足」等があり社会保障システムの低下や不安が高まっている。そんな中で、テレビ電話を利用、映像を通して表情やしぐさを見ることができることから、高齢者の詳細な状況把握が可能。コールセンターをもうけることにより高齢者の要望に的確に対応できるようになり、高齢者の安心度、満足度が向上するというように高齢者の安心・安全な生活に持って行く。
  • 町内全戸に引き込んだ光ファイバ網を活用。
  • 従来の地域の取組みにおいて当該システムが補完的な役割を果たすことにより、既存の地域助け合いシステムがさらに充実し、日常的な高齢者見守り・健康管理・買物支援はもとより在宅医療等を含めた、地域ぐるみで高齢者支援体制を構築する。

続きは・・・(後日up予定)

6.「NGN接続方式について」パネルディスカッション
    司  会:有限会社マンダラネット  立石 聡明氏
    パネラー:株式会社電算  菅沼 真氏
          ニフティ株式会社  木村 孝氏
          NECビッグローブ株式会社  岸川 徳幸氏

NGNについては、JAIPAで3年くらい前から検討してきて、実際にNTT東西と協議を始めたのは昨年の4月からである。内容については、NGN上でIPv6のインターネット接続サービスをどうやってやるかである。ISPが方式決定するための選択肢としての確定をすることである。
毎月のように会議を行って、主たる会議で21回、2月6日にJAIPAとNTT東西の共催で説明会を行った。会議は事業者間協議で非公開(NTT東西希望)であったため、はっきりするまで情報を外に出せなかった。
主に仕様を確定することを目的としたが、費用についてもやらないとISPが選べないのではないかとなり、費用まで手を広げていった。
ベースとしては案1〜3まであってJAIPAは案2を推奨し、検討した。当初は8月までにやる予定であったが、年末にも間に合わなく、1月15日にとりまとめを行った。時間がなく、結局案2だけの検討になってしまった。
JAIPAもISPの業界団体であるが、ISPを拘束できるものではないので、標準的な方式(仕様)として考えているだけである。覚書や契約書など当事者同士を拘束するものではない。
実際のサービス提供方式は、各ISPが自主的に判断するものである。
これに関連してIPv4NAT(LSN,CGN)についても仕様の検討を行った。
2月6日の事業者別の説明会については、JAIPAとNTT東西で協議を行ってきた案2のほかに、一部のISP事業者から案3をベースに作成した提案(案4)についても説明が行われた。今日、配布した資料は来週総務省会議の「インターネット政策懇談会」へ発表する今回のNTT東西との検討会議の内容で追って公開になる。「案2方式に行ける費用の扱いに関するJAIPAの考え」という資料は、公開はしない。

案4について、NECビッグローブの岸川氏から説明をいただいた。
経緯は、案1〜案3になっていて、時間の関係で案2だけが残りそうだったので、ユーザの選択肢がなくなってしまうのではないかという意見が出てきた。案3だと1社独占になるため良くない。NTTともに解決策を考えたが見つからず、技術的な仕様を変更して案4として出した。この案4であれば、少しは競争できるのではないかと思っている。そして2月6日の説明会でお知らせをした。案4の内容については、・・・・

続きは・・・(後日up予定)

以上

 
Copyright(C)2010, Japan Internet Providers Association. All Rights Reserved.